未承認国家・アブハジア自治共和国 -Аҧсны Аҳәынҭқарра- 海上レストランの廃墟
2016
16
アブハジアは黒海に面した国だ。
嘗てソ連の保養地として栄えていた為、サナトリウムやそれに付随する施設が今は廃れ荒れるに任せているものも多い。
雨上がりの夕暮れ時。
ぼんやりと海岸沿いを散歩していると、レストランらしき廃墟に遭遇した。
勝手にそこを、海上レストランと呼ぶ事にする。
奥の方は、クルーザーの停泊場として使われていた。
外壁は、銃弾の痕だらけだった。
そう遠くない昔、この国この街では戦争があった。
爆発物で焼け焦げ、恐らく人が焼きついたのではないだろうか…という痕跡も、ここではない場所で見つけた。
蝙蝠の糞尿の臭いが鼻に突く。
二階はオープンテラス、開放的だ。
すぐ近くには、廃墟をリノベーションした広々としたレストランがある。ブリヌイが豪華で美味しかった、その話はまた次回にでも。
この場所もそう遠くない未来、新たな歴史を刻み始めるかもしれない。
[ 続 ]
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