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SATIAN/39 -頽廃放浪記-

廃墟/旧共産圏/未承認国家/国内外の”世界の果て”へ。ヒトノココロノスキマをキリトル頽廃放浪記。

ラトビアの謎の廃墟とエストニアの可愛いお宿 - Mysterious Abandoned Place in Latvia and Cute Guesthouse in Estonia -

バルト3国遠征をした時の事。ラトビア某所の旧ソ連の軍事都市跡を見終えエストニアへ向かう途中、謎の施設が廃墟化しているのを発見。ちらりと見ていく事に。一生懸命調べる時間もない為未だ何の関連施設であるのか不明。道路を挟んで向かい側には古くはない墓場有り。通る車は林業関係と思われしものばかり、辺りに響くはキツツキの音のみ。静かな森の影から、うん、何もない。平地と森の繰り返し、単調な景色に飽き飽きしていた...

2022
07

エストニアの戦争遺構 2 - Estonian Bunker, Trace of World War II -

前回に続き、エストニアの戦争遺構。長い歴史の中エストニアは最初に統治したデンマークから始まりドイツ、ロシア、スウェーデン、ポーランドなど大国の間で度々戦争に巻き込まれ複雑な歴史背景を持っている。私が巡った戦争遺構は、大祖国戦争(第二次世界大戦)関連の場所だ。こうした遺構はバルト海に面したロシア側の辺りには特に多いかもしれないが、アクセスはそこそこ面倒だ。ナチスの鉤十字とソ連の鎌と槌の落書き。稚拙な...

2022
17

エストニアの戦争遺構 - Estonian Bunker, Trace of World War II -

この日私は、エストニアからラトビアへ向かっていた。翌日はそのままリトアニアまで抜ける。控えめに言って移動距離はそこそこキツい。しかしそれでも見たい物がある。戦争遺構だ。パッと見ては…ただの雑木林にしか見えない。散策すると、掩体壕がそこにある。巨大な恐竜や鯨の体内、肋骨に囲まれたかのような感覚を覚えなくもない。エストニアにもこのような戦争遺構が数多く残っている。一見ただの盛り土か小高い丘とまでは行か...

2022
08

イグナリナ原子力発電所 - Ignalinos atominė elektrinė (Ignalinos AE) in Lithuania -

原子力発電所。東日本大震災を経験してきた私にとってそれは(いや、他の人々にとっても)生活必需と経済成長に必需であるものの禁断の果実のような…そんな存在のように感じる。(最も、あの時は東京にいたのではあるが。福島にいる家族との事、某原発から某被災した原発へ向かう職員の中に親族がいた事、取り巻く環境の変化、投げかけられる心ない言葉…色々あったな本当に…あれから10年以上経ってしまったのか。時の流れは時とし...

2021
21

旧ソ連時代の廃サナトリウム - The Abandoned Sanatorium "Līva" in Latvia -

美しい菜の花畑ばかりが広がる、牧歌的光景。穏やかなドライブ日和。旧ソ連時代の廃サナトリウムがあると聞き、私は呑気にチョコレートバーを齧りながら向かったのだった。過去の栄光のリゾート地に、少しずつ解体されては放置されているというサナトリウム。それにしても旧ソ連圏のチョコレートは美味しい。一番美味しかったのはナゴルノ・カラバフで食べさせて貰ったチョコレートだけども。あの時世話になった女の子とは今でも時...

2019
17

旧ソ連の息吹きを感じる珍スポット…?グルータスパーク - Grutas Park in Lithuania -

リトアニアの田舎に、旧ソ連時代の指導者たちの像がバシバシ陳列された変な公園があると聞いた。リトアニアの首都ビリニュスからバスで向かう。乗客はまばらだった。この日ロシアから流れ着いた自分はぐったりと疲れていたので、景色を楽しむ事もなく割とすぐに眠ってしまった。気がつくと木、森、木、森、木、木、木……目的の街へと着いたようだった。公共交通機関で公園へは行けないのでタクシーで向かった。キタッ!レーニンおじ...

2019
17

エストニアの不思議なメガホン - The Mysterious Huge Megaphone in The Woods in Estonia -

深い森の中に、向き合うように存在する3つの巨大なメガホン。これらはエストニアの建築学科の学生たちが制作したものだ。森のざわめき、小鳥の囀り、静かな風の音を立体効果を持って強調させるものらしい。出来上がった時はアーティストたちによる演奏が行われたようだ。人が中に入る事が出来る程大きい。横たえ静かに目を閉じて、自然に身を委ねたらどんな音が聴こえるのだろう…。そんな事を妄想しつつ。まだ日が昇る時間帯であっ...

2019
09

ソ連の秘密廃軍事都市 - Secret Military City of The Soviet Era in Latvia , Zeltini Missile Base -

「どうしてそんな所に行くの」スクランダ1で出会った軍人は言った。「ソ連に呼ばれているから」「狂ってる」そこもまた、他のソ連の遺構と同じように、遠くない日に消えゆく運命かもしれない。石碑に刻まれた文字は既に読む事は叶わない。色あせた迷彩も瓦礫と化すのだろうか。ラトビアのソビエトの痕跡は無慈悲にも次々と消え行くように見える。ラトビア北東部の深い森の中。そこに嘗てロケットミサイル基地が存在していた。長射...

2019
08

十字架の丘 - Hill of Crosses " Kryžių Kalnas " in Lithuania -

リトアニアの田舎町。畑ばかりののどかな景色をただただに突き進んでいくと、そこに十字架の丘はある。幾度かインターネット上で見た景色は、自分の目で直で見るとまた違った印象を受ける。圧。そう、圧を感じる。元々は、1831年のロシアに対する11月蜂起の後で反乱兵の家族が彼らの遺体のかわりに十字架をこの丘に建てた事が始まりである。リトアニアもまた、ロシア、ソ連による悲惨な歴史を重ねてきた国だ。1918年リトアニアは独...

2019
04

エストニアの廃潜水艦基地 - Hara Submarine Base in Estonia -

当時地図に記載される事のなかった、旧ソ連の秘密。この潜水艦基地は1956年から1958年の間にソ連軍によって建設された。1991年のソ連崩壊まで使用されていたという。冷戦の最盛期には、ここで何百人もの人々が働いていた。しかし近隣の住人でさえ、この場所の実態は知らなかった。現在では多くの都市探索者が訪れている。私のような外国人にとって、そこは格好の冒険の場になるだろう。しかし、バルト3国もまたソ連の恐怖に脅かさ...

2019
27

謎の新規国家?ウジュピス共和国 - Lithuania's mysterious micronation, Užupio Respublika (Užupis) -

ある時私は、リトアニアの首都ヴィリニュスに停泊していた。何だか居心地の良い街だ。ダラダラ沈没したくなる。旧市街をフラフラ徘徊していると、いつの間にか不思議な場所へやって来た。橋を渡ると、なんだか雰囲気が変わる。なんだかやたらとアートな作品が多い。大麻をキメているお兄さんたちを横目に進んでいく。アート村か何かかな…?地図を開くと、そこには“ウジュピス共和国”と記されていた。ウジュピス共和国…?ヴィリニュ...

2019
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