SATIAN/39 -廃墟の影片-

廃墟/旧ソ連/未承認国家/国内外の”世界の果て”へ。ヒトノココロノスキマをキリトル写真ブログ。

日帝残滓・三菱列 2

小さな家が長屋のように連なるレトロな光景。現在社宅の存廃論議が持ち上がっている。スラム化した治安の問題。景観美化の問題。改装を推進する主張。完全撤去の主張。歴史的意義の為保存をする主張。当時の仁川では珍しく下水道が完備された建物であったという三菱列社宅。この日帝残滓の痕跡が建て替えられる日も、そう遠くないのかもしれない。しかしこの住宅街の中に入ると、街中である事にも関わらず妙な静寂に包まれる。周り...

2016
25

日帝残滓・三菱列社宅

初めての韓国洄遊。高層ビルが建ち並び網目のような地下鉄網。ソウルは言葉の違う東京のようだ。故に余り“トリップ感”を感じない。一目瞭然な都市構造。地下鉄を乗り継ぎ約1時間。その日私は仁川市富平区へ足を運んだ。唐辛子の赤色が目に飛び込む。焼き焦がれるような猛暑日。汗は絶え間なく吹き出し日本では聴かぬ蝉の声が反響する。ソウル近郊のベッドタウンとして栄えるそこは、日本統治時代から陸軍の造兵廠があった場所だ。...

2016
24

판문점 -軍事境界線、板門店-

朝鮮半島中間部に位置する朝鮮戦争停戦のための軍事境界線上に存在する、板門店。60年以上に渡る朝鮮の南北分断の象徴。板門店は、ソウルの北約80km、平壌の南約215kmに位置する。朝鮮戦争の停戦ラインである軍事境界線(DMZ-DeMilitarized Zone又は非武装区域とも言われる)上にあり、周囲は南北両国の共同警備区域となっている。韓国軍を中心とした「国連軍」と朝鮮人民軍が境界線を隔てて顔を合わせ警備にあたっているのだが、...

2016
22

うつろいゆく都市・大連 -文化台を散策する-

日本統治下の情景に憶いを馳せつつ、文化台の散策を続ける。日露戦争後の1905年から1945年の終戦まで、日本が統治した大連。嘗ての日本人街が全て、真新しい高層ビルで埋め尽くされる日も、遠くないのかもしれない。スクラップ&ビルドを繰り返し、大連に限らず、亜細亜は今後も終わりのない発展を遂げていくだろう。新たな光を生み、新たな影を生み、終わりのない絶望と共に。...

2016
21

+ Tower of revenge + 復讐の塔が建つ村・メスティア 3

20世紀初頭迄続いた血腥い風習は過去の遺産。復讐の塔は今日も明日も穏やかに、町を見下ろす。町の至る所で豚、牛などの家畜が自由に闊歩し、自由に昼寝している。当初の天気予報では微妙な空模様だったようだが、すっかりと晴れ渡り気持ちの良い1日だった。そしてこの町もまた。飯が美味い事この上ない。手前はチーズとジャガイモのマッシュを混ぜ合わせたような食べ物。全力の高カロリーを感じる。フランス料理のアリゴのよう...

2016
20

+ Tower of revenge + 復讐の塔が建つ村・メスティア 2

9世紀から12世紀に建てられたという“復讐の塔”。スヴァネティ地方特有の、血腥い氏族間の復讐制度、“血の掟”。自分又は家族や親戚の一員が危害や侮辱などを受けた場合、殺害された場合。必ず相手又はその家族や親戚の一員に復讐を果たす。というものだ。目には目を、とは言ったものだが家族にまで復讐をするというのだから堪ったものではない。その復讐の的となった者達が籠城する為にあるのが、“復讐の塔”なのだ。塔の中部には、...

2016
19

+ Tower of revenge + 復讐の塔が建つ村・メスティア

グルジア、スヴァネティ地方。3000m級から5000m級の山々に囲まれているスヴァネティは、ヨーロッパの定住地域では最も海抜標高が高い。カフカース山脈の最高10峰のうち4つがこの地方に存在している為、深い峡谷に分けられた地域である。コーカサスは山を越えれば民族が変わると言われる所以。ズグディディという町から山を越え谷を越える事約4時間。山深きメスティアという町へ着いた。宿を取っていなかったのでドライバーにいい...

2016
18

うつろいゆく都市・大連 -文化台に残る日本人街の痕跡-

興亡盛衰。高台に並ぶ一戸建ての住宅。大連を代表する景勝地として知られる老虎灘へ向かう、解放路沿いの高台にある嘗ての日本人街。それが文化台だ。中国の中央政府が着手した「東北振興」政策。それは古き良き大連の景観を次々と破壊していく事となる。…ヤギ?この時、2015年5月。二度目の中国、初めての満州時代に触れる旅に鼓動の高鳴りを隠せなかった。今思えば、不用意に道端に叩き出されたゴミ、家具が、やたらと多か...

2016
18

未承認国家・アブハジア自治共和国 -Аҧсны Аҳәынҭқарра- Столица Сухуми 首都スフミを練り歩き

それは、この国で一番のトラブルに見舞われた日であった。立場ある人間、ない人間、問わず古今東西変質者は存在するものだ。人間の欲の形に、際限なく無限の可能性を時として感ずる。車を飛び降り逃げた先には、例の如く廃墟があった。こんな時でも、物言わぬ傍観者はなんて美しいのだろう。「хороший !」ヨイモノ、に出会った時、そこに誰かがいれば必ずそう声に出した。廃墟に対してのхорошийは、時に訝しげ、時に苦笑い、時に満...

2016
10

未承認国家・アブハジア自治共和国 -Аҧсны Аҳәынҭқарра- Русский суши! アブハジアで食べた”SUSHI”

スフミの植物園は古い歴史を持つ。日本でも見慣れた植物が数多くあり、曾ては手入れが行き届きそれはもう素晴らしい庭園が広がっていたに違いない。私が行った時は生い茂り放題で鬱蒼としているだけの林、という感じの光景が広がっていた。スパイ容疑を掛けられたものの無事解放されたものの。疲れた。なんだか無駄に別に大した事はしていないけど疲れた。そりゃそうだ、一時は強制送還させられかけたのだから。あー、夜ご飯、何に...

2016
09