東大島
2011
26
「あなたはなめらかな、うわのそら」
「この御守りは君に返します。ありがとう」
「本当は、怒鳴りたい。いつも我慢して、我慢して、我慢して、殴りたい」
「遊びだよね」
「嬉しいよ、受け入れてくれるから」
「ばかなんじゃないの」
「誰なんですか」
「誰なんでしょうね」
「バカにしているんですか」
「バカなんでしょうね、あなたが」
「最初からそう言っていたよね」
「顔のだらしなさは、おっぱいに出るんだって」
「だって」
「この空は何処迄も繋がっているから」
「見ているだけなんですね、いつも」
「もし、もしもの事があったら、お前だけは逃げろ。生き抜いてくれ」
「次言ったらぶん殴る」
「怖いんでしょ、本当の事が。離れて行く事が。一人になる事が」
「その“さよなら”に、覚悟はあるの?」
「あの時のあんかけ、ハムスターの味がしたよ」

「知っているくせに知らないふり。見ているくせに見てないふり。
頭いいくせに本当にバカなんだね」
「きもちわるい」
「でも、村田君の手は温かかったよ」
「信じてくれないんですか」
「うそつく男程よくそういう事言うよね」
「トンソクみたいな顔しやがって」
「今となっては冗談だけどあの時は一家心中するかーなんて本気で言ってたんだよ」
「ぶんなげた」
「いつでもきなよ。たぶん、気まぐれにアボカドパイなんか焼いていたり、
すると思うからさ」
「もう少し生き方が近かったらね」
「この橋を渡る時、9割方職務質問されるんだ」
「味噌ラーメンにお酢、普通じゃないですか」
「なんでもかんでも粉チーズかけるその神経が分からない」
「愛情を相手に同化する事で表現する女、最っ高に嫌い」
「ポッキリ2万」
「顔面偏差値28」
「とりあえず、明日12時原宿竹下口抜けたところで」
嗚呼なんて、人間交差点。



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