7月31日、本郷館へ行ってみた。2
2011
06
引き続き、本郷館レポートです。
前回のは、こちらから。

本郷館、ですが、
1905年(明治38年)に建築された木造3階建ての建築物で、
部屋数は70室前後。全体はL字型となっております。
木造建築物としてはかなり大規模なもので、
関東大震災や東京大空襲で東京の古建築が壊滅的な打撃を受けた中で、
現代まで生き残っている貴重な木造建築物です。

空襲を乗り越えた建築物、と言えば、
九段下アパートや同潤会アパート等も有名ですね。
つい最近(一昨年)迄見れたものでは、同潤会三ノ輪アパートが残念ながら
解体されてしまいましたが…

所在地は東大正門より200メートルほどの場所です。
東大付近をぬるぬるお散歩していても、楽しいですね。
寧ろ文京区、大好きです。
この付近にはかつて学生相手の「賄いつき」、「共同炊事場」の下宿屋が数多く存在していたが、
長年にわたって現役の下宿屋として使われてきた本郷館は、
その名残を伝えるものとして、地域のシンボル的な存在になっていたようです。

2007年に老朽化のため取壊して建替える計画が公表されましたが、
なんやかんやと2011迄持っていましたね。
建物の内部見学には応じておらず、敷地内への立ち入りも禁じられているが、
立ち入り禁止を告げる看板を無視して中へ入ろうとする者が後を絶たないため、
その対応に苦慮している。…との事ですが、外観の写真を撮っているだけで
怒られた、と云う話しもちらほらと…

2010年9月には「新建築家技術者集団東京支部」が文化庁長官、
文京区長に宛てた本郷館の文化財指定に関する「要望書」
および所有者への保存・活用・再生に関する「お願い」を提出、
同年10月には「社団法人日本建築学会関東支部」が本郷館の所有者あてに、
保存活用に関する「要望書」を提出、「特定非営利活動法人木の建築フォラム」も
本郷館の保存に関する声明文を発表している。
2011年4月28日付の東京新聞によると、本郷館の保存・活用を求める署名活動等を行う
「本郷館を考える会」が設立され、博物館明治村の鈴木博之館長らが
その呼びかけ人となっている。

………
なのに、解体………
とても、残念です。
解体後は、普通の集合住宅が建つようです。
とても、残念です…。




まだほんのりと続く。



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