Національний музей Чорнобиль -チェルノブイリ博物館 3-
2013
02
さて、博物館でも一際印象深いこちらメインホール。

入り口からして取り敢えず、ぶっとんでいる。
扉は聖障を象っており、教会をイメージした造りである。
右に配置されるは放射線防護服。
左には聖ガブリエルのイコン。

防護服は当時のソ連書記長であったミハイル・ゴルバチョフを表し、その名は聖ミカエルに繋がる。ロシア正教のシンボルと原発事故のイメージを交えた作りだ。

(…この人は誰でしょうね…)




上を見上げると原子炉素材で世界地図が描かれており、原発所在地にランプが灯っている。
正面の壁面には四号機原子炉の屋根と同じ形に並べられた、子供達の写真が展示されている。
蝋燭が映し出されたテレビは、なんだか日本で云う所の線香立の線香のように感じる… テレビではドキュメンタリー映画を鑑賞する事が出来る。そのインターバルの映像だろうか…。

部屋の中央の床も、四号機原子炉の屋根と同じ面積にデザインされている。
中央のこの船はノアの箱船をイメージしており、詰め込まれたぬいぐるみ達はチェルノブイリゾーン内から持ち運ばれたものである。
理性よりも、感情に訴えかける展示が中心だと一番感じさせられるものだった。
つり上げられて船の下には水が張られ小さな泉のようになっており、そこにゾーン内で収集されてきた人々の写真等が沈められている。

時間も無く早足での見学とはなってしまったが、それでも、充分な説明無くても印象に残る啓発的な展示だった。
寧ろ、言葉等余計なものとなってしまうのかもしれない、此の場においては。(日本語音声ガイドは拝借したものの、途中から、説明より感性の侭目で追う事が多くなり聞かなくなった)
この博物館は、若者達のデートスポットにもなっていると云う。
事故当時を知らない人々が当時を知るキッカケとなる貴重な場であると同時に、エンターテインメント性も強い事は知り、興味を持ち、その先へと足を踏み込んで行く事に大きく加担していると思う。
視覚情報程記憶に残るものはない。
感情は知識より心に訴えかけるものがある。
しかし、戦っていくには、知識が必要だ。
[ チェルノブイリ・博物館編、終幕。 ]
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