Чорнобиль нуль -チェルノブイリ 1- ニガヨモギの星公園
2013
06
チェルノブイリ。
と、一般的な私たちの認識の“チェルノブイリ”とは、原発から30km圏内の“ゾーン”…チェルノブイリ立入禁止区域の事を指す。

30km地点で線量計に示された数値は0.14マイクロシーベルト。
この数値、原発より50km離れた郡山市より、60km離れた福島市より低い事には少し驚いた。(勿論、測定箇所によります。自分の通っていた学校周辺や実家周辺はこれより低かった)

30kmチェックポイント“ディチャトキ”で手続きを済ませ、ゾーンを行く。
妙な緊張が走るも束の間、サクサクと手続きは終わった。(これも、時と場合、によるようだ)
白樺立ち並ぶ林に挟まれるまっすぐな道路は何処と無く北海道を彷彿させ、鉛色の空は何処と無く色と言い雰囲気と言い、北陸地方や日本海側の東北に、似ているかもしれない。

ニガヨモギの星公園。
ここには原発事故をモチーフにした屋外展示がある。(中には、意味のないオブジェもあったりする)
第三の天使…黒い天使はラッパを吹き鳴らす。
「それによりニガヨモギの星を川に落とし、地上の川の三分の一を毒にする。」『ヨハネの黙示録』第8章10節

奥に続く、記憶の道。
原発事故により避難区域になった村や町の交通標識が並んでいる。
表は白、裏は黒に染められている。白は部分移住の村を、黒は完全移住の村を意味している。
避難区域出身者の方等が、ゾーン内に訪れた際自分の村の標識の前に花を供えていくと云う。

赤い斜線は「ここはもうなくなった」と云う意味ではなく、「この●●はここまで」と云う意味だ。
ここに、記念樹である桜がある。

「ウクライナ国と日本国、両国が負った大きな心の傷が今後この地球上で二度と起きない事を願うと共に、ウクライナ国と日本国、両国の更なる友好の証しに記念植樹をします 2012年4月26日」

…桜さん、痩せ細り過ぎてやいないかい…
ちょっと心配です。折角の記念樹、もっと、もっと土壌を肥やしてあげてくれ…頼む…
これらの他、郵便広場と云うゾーン内の村の住人宛の手紙を伝言板のように受け取れる展示物や、原発事故の収束作業で殉職した作業員達の慰霊碑、そして福島の記憶と云う名のオブジェがある。

折り鶴のオブジェと、HIROSHIMA、FUKUSHIMAと刻まれたプレートが展示してある。
当初の構想では広島と長崎のプレートを掲げる予定だったが、途中福島第一原発の事故があった為変更されたらしい。
[ 続 ]
…おまけ。
先日の記事にて、赤色のボルシチの他に緑色のボルシチがある…と書いたが、この日早速、食す事が出来た。

ベースはふつうのボルシチと同じだが、テーブルビートを使わず代りに酸味のあるシャベリという緑色の野菜を仕上げに使う。
これがまた、美味しい。



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