Чорнобиль два -チェルノブイリ 2- ナマズ…そして四号炉
2013
08
チェルノブイリについて何か調べたり聞いたりしたのであらば、必ずと言って知っているだろう、「巨大ナマズ」の存在。
「放射能の影響で巨大化した」
「放射能の影響を調べる為飼っている」
諸々諸説はあるみたいだが、川の中で特に捕食者もおらず食物連鎖の頂点に立っている為のびのび育っているだけだ、と云う説が一番有力との事。

チェルノブイリ4号炉に隣接する河川流域にある橋の上から、そのナマズ達に餌をあげる事が出来る。
売店でパンを購入し、私達もそこへやってきた。

…が。

先に訪れたお客さん達が、たらふくパンを与えていったらしく、魚達のパンの喰い付きが悪い…
小さなナマズに鮭のような魚ばかりがちまりちまりと、パンを啄む。
主役の巨大ナマズ「ボリャ君」はすでにお腹いっぱいになっているらしく、水面にお姿を現す事はついになかった…
ちなみにお食事としての川魚の一例。

テーブルビートの色鮮やかなソースと香草が散らしてある。
スタンダードな白身魚だけど、独特の泥臭さが慣れない人間には、少しだけ辛いものがあるかもしれない。
続いて4号炉裏手。ここは記念撮影スポットとなっている。

この時の空間線量。3.55マイクロシーベルト。
流石に高め。だけど、自分が思ったよりは低かった。

現在の4号炉が、今目の前にある。
新石棺を作る工事の音、吹き荒ぶ風の音が、静かな緊張を齎す。

1986年4月26日1時23分、黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉のRBMK-1000型を使用した4つの原子炉の内4号炉が炉心溶融の後、爆発。レベル7に分類される史上最悪の原子力事故となった。
外部電源喪失を想定した非常用発電系統の実験中の出来事だった。
現在4号路は石棺と呼ばれるコンクリートの建造物に覆われている。事故後1986年6月から建設され11月には完成した。この耐用年数は30年と言われている。
その為現在建設されているのが、新安全閉じ込め設備 (NSC) 所謂「新石棺」だ。

石棺を覆うようにして滑らせる可動式のアーチを建設し、それを使用して石棺内な放射性物質や汚染された瓦礫等をすっぽり覆う。高い放射線場を避ける為、4号炉から離れた場所で建設中。
耐用年数は100年。完成は2015年予定。
1/2ずつ建設し、半分が完成したら残り半分を建設する、と云う方法を取っているが、2013年10月の段階で、まだ半分も完成していない状況を見ると…本当に2015年に完成するのか正直疑問である。

[ 続 ]



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