The Killing Fields -キリング・フィールド (チュンエク)- 1
2014
28
ダークツーリズム(Dark tourism)、という言葉がある。
日本では東浩紀らが『福島第一原発観光地化計画』を刊行した事で広く知られるようになった言葉だ。(実際に自分も、その本を通して知った)
災害被災跡地、戦争跡地など、人類の死や悲しみを対象にした“負の遺産”を観光する事だ。
観光、と聞くと軽くて遊びのように感じその娯楽性のある響きに不快感を覚える方もきっと多いと思うが、ここでのツーリズムは悪魔でも学びの場である。知り、脳裏に刻み、忘れない、そしてその先に繋がる何かを考える事がきっと大切なのだろうと思う。
カンボジア各地に存在するキリング・フィールドも、そんなダークツーリズムの場の一つだ。

キリング・フィールド (チュンエク){ The Killing Fields (Choeung Ek)}は、ポル・ポト政権下のカンボジアで、大量虐殺が行われた刑場跡の俗称である。カンボジア各地に存在するが代表的な観光地となっているのはやはり首都プノンペンにあった政治犯収容所S21(トゥール・スレン)に付属する刑場として造られた、チュンエクのキリング・フィールドである。

実は此処、当方が何年も前から行きたい場所の一つだった。カンボジアと言えばアンコールワットの印象が強いが、其処よりも遥かに、どうしても、行きたくて行きたくて仕方がなかった。気になって気になって仕方がなかった。
ここ近年、何故か好きになる国やなんとなく気に入る国々が、悉くジェノサイドの背景を過去に抱えている…気がする。

[ 続 ]
余談だが、今月15日より今迄許可証が必要だった国道六号線が一般に解放され通り抜け可能になった。
線量、無論、高い。
立ち入り禁止区域だったそこは立ち止まる事が許されない、一時停止も、降りて景色を眺める事も。
交通量は倍以上に増えたように見える。そして開通当日4台の玉突き事故が、早速起きたと伺った。
通り抜ける迄の長い道、睡魔にでも襲われたら本当に大変だ…。
安全性ばかりを無理矢理押し進めているばかりで、本当に必要な事に何も着手出来ていないようにも見える…。



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