SATIAN/39 -廃墟の影片-

廃墟/旧ソ連/未承認国家/国内外の”世界の果て”へ。ヒトノココロノスキマをキリトル写真ブログ。

口に含んだキウイは、残酷な程甘かった

2015
25



私がチェルノブイリへ初めて赴いたのは、2013年10月。
その二ヶ月後、私は「フクシマ」と呼ばれる福島にいた。



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開通する前の6号線。
変わらぬ信号は延々と点滅した侭。
寒々しい冬の青空の下、寒々しく真っ直ぐな道は続く。



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大熊町。
福島県浜通りの中央部、双葉郡にある町。
福島第一原子力発電所の1号機から4号機の所在地である。



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原発迄の道のりは、監視カメラ付きのゲートにより閉ざされている。




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この時、車の中で6.71マイクロシーベルト。




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原発まで数キロ地点。
外へ出ると線量は一気に跳ね上がる。
ちなみに空間線量で観測した一番高い数値は、30マイクロシーベルトを超えていた。



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大熊町は、キウイの名産地だった。
キウイ畑から種子がいつの間にか運ばれて行ったのだろうか、ひょんなところにキウイが自生(?)していた。



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好奇心に駆られ、私はその実を手に取った。
慎ましく小振りなその実を齧る。
口に含んだキウイは、残酷な程甘かった。
見た目じゃ分からない、禁断の果実。



201312_kouhan_futaba_151.jpg



「不謹慎」を覚悟で。
取材をしている間、実を言うと身体がずっと、だるかった。
高線量の地区に入り、数時間が経った頃だったろうか、なんだか身体がだるい気がした。
指先と、足からしびれて行くような全身を覆う倦怠感。
他の取材班に「…気のせいかもしれないけど、ここにきてから、ずっと身体がだるい気がする」と言うと。
「…実は俺もずっと身体がだるいんだ」
「でも、気のせいだということにしておく」
「もしかしたら、単に疲れているだけかもしれないしね…」
全員が、全身の倦怠感を訴えていた。
取材をしていた3日間、ずっと。
ああ、本当に。
本当にとんでもない事になってしまったんだな。
途方も無い気持ちを抱えたまま、私たちは東京へ戻って行った。






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