[唐突に思い出して書く若干古い旅行記]2011.08 ジャイサルメール旅行記16 6日目、砂漠の街に二年ぶりに降り注ぐ雨
2015
10
夏は嫌いだ。
死ぬ程嫌いだ。
ええい何と忌々しい。
だけど何故だろう。
夏の思い出は、どんな時だって鮮やかで爆発的な力を持っているんだ。
毎年うんざりするけど毎年楽しみでもあるんだ。


キャメルサファリから戻って来た翌日、ジャイサルメールの城下町を彷徨いた。



ジャイサルメール。
インドのラージャスターン州に属する都市である。日が沈む頃、街が金色に輝くのが見えるのでゴールデンシティの愛称がある。人口約6万人。タール砂漠のほぼ中央部に位置するオアシス都市である。
ジャイサルメールの名はラワル・ジャイサルの名に因んでいる。町の中心には7haほどの台地状の丘があり,その上が城壁に囲まれた王宮となっている。町は東西1km,南北1.2kmの城壁に囲まれており,この内部が旧市街となっている。





雨上がりの街はむわりと湿気が立ちこめる。
汗は滝のように流れ続ける。余りにも汗をかく、まるで水のようだ。
途中、猛烈なスコールに見舞われた。
石畳敷き詰められた城壁の街は恐ろしく水捌けが悪い。
上から下へと、雨は急流の川をたちまち作り上げる。
膝下迄足は濡れる。
…
街中を、野良犬や野良牛や山羊達が闊歩する。
当然その糞尿は、垂れ流しだ。
途中途中、道のど真ん中のファッキントラップを避け乍ら慎重に歩いていたのに。
腐った野菜、糞尿、生活用水…嗚呼なんてことだ、流れ行くこの水にはありとあらゆる汚物が溶け込んでいる!!
なんて日だ!ふざけるな!
と言った具合に行き場の無い気持ちが迸り叫びを上げたら、怒られた。
。
なんてこった。
なんて理不尽なんだ。

褐色なのは砂岩のせいだけじゃない、糞のせいでもある、クソッ!!!
と、やり場の無い無駄な怒りを覚えつつも。
なにごともなかったかのような人々の笑顔を見ていると、こんなちっぽけな事で怒る自分がいかに小さく、恥ずかしく思い。







人間、追いつめられた時に、本質・本性が露呈する。
と言う事を一番に学んだのは、2010年と2011年であった。
そして自分の弱さ、本質的な弱さを痛い程知ったのも2010年と2011年であった。
今となり振り返れば、良い経験だったと思う。
だからこそ、今の己がここにいる。


いつだって、最期に笑った奴が勝者となるのだよ。

[ ダラダラ続く ]
過去の記事はこちらから。合わせてよしなに。
2011.08 ジャイサルメール旅行記1 1,2日目・デリー
2011.08 ジャイサルメール旅行記2 2日目・デリー2
2011.08 ジャイサルメール旅行記3 2日目・デリー3
2011.08 ジャイサルメール旅行記4 2日目・デリー4
2011.08 ジャイサルメール旅行記5 2日目・デリー5
2011.08 ジャイサルメール旅行記6 2日目・デリー~3日目・電車で移動中1
2011.08 ジャイサルメール旅行記7 3日目・電車で移動中2
2011.08 ジャイサルメール旅行記8 3日目・電車で移動中3~ジャイサルメール到着
2011.08 ジャイサルメール旅行記9 3日目・ジャイサルメール、お宿で交渉、そしてお昼ご飯だよ
2011.08 ジャイサルメール旅行記10 3日目・ジャイサルメール、ショックな出来事。
2011.08 ジャイサルメール旅行記11 3日目・ジャイサルメール、寺院を見ゆる。
2011.08 ジャイサルメール旅行記12 3日目・ジャイサルメール、子供達と。
2011.08 ジャイサルメール旅行記13 4日目・キャメルサファリの前に。
2011.08 ジャイサルメール旅行記14 4日目・キャメルサファリ、一日目。
[唐突に思い出して書く若干古い旅行記]2011.08 ジャイサルメール旅行記15 4,5日目・キャメルサファリ後編



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