アニ遺跡 - 曠野らに果つ -Ani Ruins- 4
2016
17
人窮すれば天を呼ぶ







アルメニア、そして東アナトリアで見られるこの独特な模様の歴史的建築は、他では類を見ないものだ。ラッブル・コア工法と呼ばれるコンクリート工法が用いられている。
ラッブル・コア工法とは、壁面の外装表面として十分整形した石材を配置する一方、壁体の内部にモルタルと骨材を充填することで表層の石材を連結し、壁体として成立させるもので、ローマ建築に由来する工法とみられている。
時代や地域に関わりなく、アルメニア建築の殆どがこの工法を用いている。
今でこそトルコ領にあるアニだが、これは列記としたアルメニアの遺産なのだ。
アニの大聖堂は、スムパト2世が987年に着工し1010年に完成した。
神に近づきたいが為、人々は高く、高く教会を作り上げた。が、数世紀前、4本の柱で支えられていた巨大なドームは崩落。現在はぽっかりと空いた穴から空が覗く。
[ 続 ]



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