うつろいゆく大都市・大連
2016
22
遼寧省の先端、渤海に突き出るクチバシのように位置する都市・大連。
遼寧省では省都の瀋陽市に次ぐ大都市である。

北東アジア国際港運センターとして急速に発展を遂げており、北の香港とも呼ばれている。

帝政ロシア時代の行政区跡地で多くのロシア人が住んでいた歴史、そして満洲国領でもあった大連は、独特の雰囲気の町並みだ。

ここ、旧大和ホテルこと大連賓館は100年の歴史を持つ古き良きホテルだ。
(実際に泊まったけど、歴史の重みをずしりと感じる、格式あるホテルだった…!)
大連は欧亜連絡鉄道と上海航路との接続点であり、日本から満州への玄関口であり、そして満鉄が本社を置いた最重要拠点である為、それ故に旧大和ホテルには欧米の一流ホテルに伍する格式が求められたのだ。



歴史の足音が聞こえてきそうなこの街だが、近年再開発の波が押し寄せてきている。
古い建物を壊し、次々と新しい建物へとしている。



特に、ロシア人街の方は再開発の進みが余りにも早過ぎる。早かった。

2012年頃迄は、古き良きロシア風建築が並ぶ一角が残っていたらしい。
一気に再開発が進み、その一角は綺麗な“作られた”ただの観光地やホテルとなってしまった。
友人が大連に訪れた時、丁度そのロシア人街の再開発を押し進め、人々が立ち退くロシア人街の最後を見たという。

だが今も尚、少しだけその名残があった。



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