トビリシの街角で
2016
18
山を越え谷を越え空を越え。
トビリシの地に足をつけた時、それは現実味のない現実だった。
それまでが、ファンタジー過ぎたんだ。
ようやく人間が普通に行き交い、歩き、進む、現実に戻ってきたんだ。
初っ端からあからさまなアジア人差別を連続で受け、そんな事をぼんやりと思っていた。今迄そんな事一度もなかったものだから、少々驚きつつも様々な人種が交わる街だものそんな事もあるよなぁと適当に流していた。

「キタイ、キタイ」
人種差別をする人間たちは必ずこう言う。
キタイ、ロシア語で中国人という意味だ。
チンチョンチャンと同じようなノリなのだろう。
若い女性若い男性が、そのような事を言った。女性は、ホテルのアテンダントのバイトをしていた時の意地悪なお局女の口調にそっくりだった(言葉こそ違うけど)。空港でお仕事をなさる方なのに品位に欠け底意地の悪い女性だった。
そんなアジアの民を馬鹿にしている君たち、君たちの誇る首都トビリシの中央には“サムスン”のロゴがどんと鎮座しているではないか。駅名かと思ったらサムスンどーーんでちょっと噴き出してしまったよ。

でもいいんだ、それ以上にいい人たちに沢山出会えた。




チンケに負ける豚もある。





スポンサーサイト