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SATIAN/39 -頽廃放浪記-

廃墟/旧共産圏/未承認国家/国内外の”世界の果て”へ。ヒトノココロノスキマをキリトル頽廃放浪記。

未承認国家・アブハジア自治共和国 -Аҧсны Аҳәынҭқарра- 経済制裁を受けた街・トゥクヴァルチェリ

2016
22


ロシアが昨年のウクライナ領クリミア強制併合に続いて、グルジア領のアブハジア自治共和国と南オセチア自治州も併合する動きを強めている…
紛争が再び起きなければいいが…
非常に心配である。
アブハジアグルジア領土内にあるとは言え、グルジアの空気感は一切なくどちらかと言うとロシアに近い雰囲気だ。
しかしロシアとの合併は望んでなどいない。今後も目が離せない。



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1992年から93年にかけて起こったアブハジア紛争以降、経済制裁を受け廃れていった街がある。
嘗て炭鉱採掘で栄えた、トゥクヴァルチェリ。
緩やかに山の上へ上へと向かう。鬱蒼とした緑、森と共存しているかのような街。



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街には嘗ての炭鉱施設や駅、そして打ち捨てられたアパート…
痛々しく残るも、それでも人々は、この街で生活を営んでいる。



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首都スフミ以外だと、アブハジア内はどの街でも牛が蔓延っていた。
自由に闊歩し、草を食み、辺り構わず屎をする。
歩道にも容赦なくそれはあるので、景色に目を奪われていると、ぐにゃりと嫌な感触をうっかり味わいかねない。



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牛の群れを過ぎ、とあるホテルの廃墟の前に来た。
一階に入っても階段が見つからない。
まぁいいかと諦め出た途端、颯爽と唐突に馬が現れ廃ホテルの中へと入っていく。
思わず後を追う。するとどうだろう、その先に階段があったんではないか。
景色はどうという事はなかったけど…、少しだけ不思議な偶然に、感謝の念を抱く。



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1989年には2万1744人が暮らしていたが、現在ではその1/4程の人口しか住んでいないという。
長きに亘り炭鉱は街の中核産業であるがソ連の鉱山は既に閉ざされており、現在ではアブハジアとトルコの合弁会社であるトムサシュ社が露天掘りを行うのみだ。
トクアルチャル地区の予算の実に75%は同社からの納税で賄われているが、同社には環境基準に違反していると批判の声もある。



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数々の偶然の出会い、人々の優しさにただただに、感謝。
またいつか会えたら。
後ろ髪を引かれつつ、私はトクヴァルチェリを後にした。



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[ 続 ]




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