未承認国家・アブハジア自治共和国 -Аҧсны Аҳәынҭқарра- Заброшенное колесо обозрения 残された観覧車

それは通り過ぎるだけの何気ない日常風景。







スポーツ少女たちは集いおしゃべりに花を咲かせ、男たちは暇そうに歩いたり座ったりしていた。







目に入るも認識されない瑣末な背景のひとつなのだろう。











多くの旧ソ連の名残は、あからさまな形で削り取られている。
ここには珍しく、残っていた。
保養地として栄えていた頃には、小さな遊園地として賑わいを見せていたであろうこの場所。














観覧車を撮っていると、地元住人に誘われオフィスで軽食をご馳走になった。







ピザ、そしてハチャプリ。
ハチャプリは、グルジアでそう呼ばれるものとはまた違う。
冷めてはいたけど、やはりこちらの国の小麦は美味いと感じる。







一瞬食べるのを躊躇した真茶色の物体。
コムハニー（巣蜜）だった。
口の中に入れ蜂蜜を吸いつくし、カスは捨てる。
濃厚な甘さが美味しい。滋養。







アブハジアで飲まれるコーヒーはトルココーヒー。上澄みの部分だけを飲む。
この他何故か真緑に着色されたゆで卵、おばあちゃんの家の冷蔵庫のにおいがする少し乾いたチーズを頂いた。
異国の地で覚える饐え切ない懐かしさ。
ありがとう。





［ 続 ］