SATIAN/39 -廃墟の影片-

廃墟/旧ソ連/未承認国家/国内外の”世界の果て”へ。ヒトノココロノスキマをキリトル頽廃放浪記。

不思議な飛び地・ナヒチェバン自治共和国 - Nakhichevan -

2017
01



なんだかコーカサスでは、毎度毎度忙しない国境越えばかりしているような気がする。
此処も彼処も彼れも此れも。
その時私は、ぼんやりと空港で仮眠を取っていた。
目を閉じても余り眠れず、早朝の便に備え万が一の場合があった時の為の空港泊。
朝方隣に座った男性に、何処へ向かうのか尋ねられる。
「ナヒチェヴァンだよ」
「おお、いいね。なら、向こうの空港だね」
事前に、国際空港とは別の小さな空港から飛行機は出ると聞いていた。
国内線だけと聞いていたけど、実際はモスクワまでの便もあった。
小さくてボロいからすぐ分かると聞いていたけど…、あれ?ないな。なんでだろう。
タクシードライバーらしき男性に聞くと、こっちだよ、と荷物まで持ってくれて案内してくれた。優しい。
空港は、外装だけ近代的になっていて、内装は古めかしい侭だった。


飛行機で約一時間半。
アルメニアを挟んだその先にあるアゼルバイジャン飛び地・ナヒチェヴァン自治共和国。
飛び地という言葉にも、ナヒチェヴァン自治共和国という国名も、きっとどちらも余り耳馴染みがないと思う。
飛び地
一つの国の領土や行政区画のうちで、地理的に分離している一部分の事を言う。
例えば今回のナヒチェヴァン自治共和国は…


201612_Caucasus.jpg


こういう事だ。(迸る愛が余計な要素まで詰め込んでしまった…)
アゼルバイジャンとアルメニアは、国境断絶しているので陸路で国を超える事が出来ない。
なのでナヒチェヴァンへ行くには飛行機か、陸路ならイラン経由でしか入国出来ない。
しかしイラン経由だとビザの問題があるので(アゼルバイジャンは観光目的のマルチビザの発行は行っていない)必然的に日本人は飛行機での移動となる。
しかしこの飛行機「旅行者価格」なるものが存在しており、アゼルバイジャン現地の人より旅行者は多めに代金を取られてしまう…。その差額5000円程。
ナヒチェヴァンはアルメニア、イラン、そしてトルコと面している。
アゼルバイジャンとトルコは兄弟国なのでナヒチェヴァンからトルコへ抜けても楽しそうだったが、今回はお預けだ。またの機会に。

ちなみに、日本にも飛び地は存在している。その辺りはWikipediaなどを参照に。



朝一の便で、ナヒチェヴァン自治国に入国する。
入国、とは言ってもビザが必要なわけではない。ナゴルノ=カラバフやアブハジアなどと違い、「きちんと。」アゼルバイジャンの一部である。



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空港から公共交通機関はないので、タクシーでホテルへと向かう。
いちよう四つ星ホテルらしいが、ベッドのバネは完全に死んでいた。
荷物を置き、ホテル前に停車していたタクシーのおっちゃんと2日間契約。宜しくね。



20161105_nakhichevan_7.jpg



車窓の景色は、砂漠、荒地、岩山。
荒涼とした大地がひたすらに続く。イランとの国境沿い。
広大な、荒涼。イランもいつしか足を運びたい、そんな欲望に激しく駆られる。



20161105_nakhichevan_14.jpg



郊外の割には道路が美しい。きちんと舗装されている。
コーカサスで、地方の道路が美しい事。そっちの方が稀なのに。
大統領一族出身国。
故にナヒチェヴァンの街や道路は、美しく整えられている。(最も、街が整えられていると言っても首都ナヒチェヴァン市だけで、その郊外は古き良きアゼルバイジャンの田舎の景色が残されている。でも道路は綺麗。)



20161105_nakhichevan_17.jpg



時は9月後半。余りに暑い。
道端に、旬の野菜や果物を売る露天商がぽつり、ぽつりといたりする。
「すいかを食べるかい?」おっちゃんが聞いた。喉はカラカラ、喜んで頂きます。



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お客が来ない時は木陰で昼寝している露天商も多い。のんびり。



20161105_nakhichevan_24.jpg



食べ方が豪快。丸ごと。
甘みは日本で食べるスイカに軍配があがるけど、喉を潤す新鮮なスイカを、ナヒチェヴァンの大地を眺めながら食べる事が出来るんだ、とても贅沢な時間だった。



20161105_nakhichevan_26.jpg





[ 続 ]



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