SATIAN/39 -廃墟の影片-

廃墟/旧ソ連/未承認国家/国内外の”世界の果て”へ。ヒトノココロノスキマをキリトル写真ブログ。

リアルBIOHAZARD…? 不穏な空気漂う『バイオハザード研究所』…S工業

2017
04


今から20年前。
平成9年4月、動物用の血液製剤を作っていたBセンターが倒産し、同社に440頭の犬猫が置き去りにされた事件があった。
Bセンター事件。
血液研究の為に飼育している何百匹もの犬猫が、会社が倒産した為に生命の危機に晒されてしまったのだ。
そんな事件があったとは、私は今まで知らなかった…。

Bセンター施設の目的は、動物の血液採取と血液製剤の臨床実験だった。
残された犬猫の中でも特にハスキーなどの大型犬が多かったが、その理由は、一度に大量の血液を採取する必要があったからだ。
研究には生年月日や由来が明らかな犬猫が必要だ。
その為、売れ残って大きくなった純血種をブリーダーから安く購入していた。
犬猫の輸血用血液や血液製剤、血液型判定試薬の需要がそれだけある。
多くの犬猫の犠牲により、犬猫ペット産業は成り立っていると言っても他言ではないだろう。

前置きが長くなったが…
Bの社長が、倒産・仮釈放後立ち上げた会社があった。



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現在では廃墟と化し『バイオハザード研究所』と呼ばれるそこは。



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暗鬱なる重たい空気。
独特の臭気。



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正直、部屋に入りたくない。
この日は土砂降りの雨。今年一番の大雨を見た気がする。
轟々と轟く筈の雨音は、不思議と建物内では聴えない。己の緊張からか、それとも『実験動物たちの鳴き声を漏らさぬように』作られた建物故か。



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至る部屋が、消毒のような臭いで立ち籠めている。
同行者の話だと、生きたままの犬猫をわざと病気にしたり、エゲツない実験を多数行っていたらしい。
実際、再建後も薬事法違反(無許可販売)の容疑で逮捕されている。



201707_abandoned_biohazard_102.jpg



心臓に悪いプリントが、各部屋で数多く確認出来る。
「ここ…ぶっちゃけ大丈夫なんですかね、菌とか、菌とか、菌」
「どうだろうねぇ…」
「…」
余りにも、無知で無謀な、探索かもしれない。



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「仮に伝染病に感染したら、その感染源の犬猫は殺処分されるんだけどね」
「何処で感染したかなんて、言えないですよね」
「だよねぇ…」
一様滅菌手袋を終始身に付け、マスクも持参した。



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BIO HAZARD.
この表記を掲げた廃墟を見るのは、恐らく初めてだ。
たぶん、きっと。



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扉は開けたまま固定しておく事も出来ず、ぱたんと閉まってしまう。
気持ちが悪いので長居はしたくない。
というか、P3という表記は…病原体そのものを用いた実験が実施可能である施設である事を示している。
病原体が外部に漏洩しない構造になっているものの、果たしてここの現状は…



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そういえば昔父が言っていた。
「たんぱく質が通ると、活動が活発化する菌とかあるんだよな」
昔調べた最近研究所の廃墟のレポートを読んだ事を思い出した。
「炭疽菌は水で活発になる」
流石にそんな物騒な菌はないと思うが、この日の土砂降りを思い浮かべ薄ら寒い気持ちになった。



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私の実家には、可愛い犬がいる。
皆んなの愛をたっぷり受け、邪悪を知らない完全無垢なる愛おしい存在だ。
ここで、物として扱われ無慈悲な実験を受け死んでいった犬猫たちがいたかと思うと、胸が締め付けられる。



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探索後、この日の出来事を父に話した。
「それ、人体実験もやってたんじゃないの」
「いやまさかそれはないでしょ」
「よくあるだろ、医薬品の臨床試験のバイト」
「ああ、昔情報集めるのにその手のサイト登録だけはしてたや。結局都合合わなくてやらなかったけど」
「絶対やるなよ。俺も学生の頃『2日で20万』の話きたけど、H(家が薬局の父の友人)が絶対やるな、死人が出ても隠蔽されるぞって言っていたんだ。あの当時は住所不定とかホームレス使ってたらしいからな、行方不明になったところで問題にならないんだよ」
「現代はそこまでないと思うけど…父さんの学生時代を思うとありえそうだよね(死体洗いのバイトしていた位だし。てかなんで貴方に直接そんな話来るんだ…)
インターネットのない時代って、より一層アングラ感にリアリティがあるわ」
「動物実験も、昔は野良犬野良猫かっさらってやってたなんて話もあったな」
話はそのまま現代の世界情勢に移っていき。この人は物知りにも程がある。

…話は逸れたが、私の友人は、この廃墟の薬品に触れた部分の皮が全て剥けてしまった。
くれぐれも訪れる方は、不用意に薬品などに触れないよう気を付けて欲しい。





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