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SATIAN/39 -頽廃放浪記-

廃墟/旧共産圏/未承認国家/国内外の”世界の果て”へ。ヒトノココロノスキマをキリトル頽廃放浪記。

ブバンジュ記念公園、3つの拳の記念碑 - The Three Fists Monument is in Bubanj Memorial Park of Nis -

2018
05



太陽が登る前に、私は始発のバスに乗り国境を越えた。
パスポートコントロールで一旦降ろされ、スタンプを押してもらうも外に出たらバスがいない。
何処だ!
隣国のゲートの手前までバスは走っていた。お願い、待っていてください、不安になっちゃうよ。
居合わせていた中国人の青年は何故かパスポートを返して貰えず青ざめた顔をしていたが、なんとかなったようだ。
約4時間の移動を経て、私はセルビアの古都・ニシュへとやって来た。



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目的はこの街でコソボ行きのバスへと乗り換える事だったが、次の便が夕方でだいぶ時間が空く事になる。
とりあえず空腹に耐えられないので肉屋へ入ってみる。



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店内はイートインスペース。言えばビールやジュースも出してくれるが私は悲しい程下戸だ。
旅先でどうしても飲まねばならない事態になり生命の危機を感じた事もある。
それはさておきセルビアのハンバーグは肉が野生的食感で非常に満足感がある。良いものだ。
チキンステーキもジュージーで美味しい。
野菜皆無、肉と炭水化物のみのわんぱくな昼飯だ。
というか肉が大きすぎてパンを食べる余地が殆どなくなってしまった。



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肉屋のおばちゃんは優しく、焼いている現場を撮る事を許可してくれた。
おばちゃんの腕にはリストカットの跡があった。
縦切りだった。



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ニシュの中心部から南西に向かった場所に、ブバンジュ記念公園はある。
雨の中ひとり歩いていく。徘徊者は自分しかいなかった。
冬の寒空、冷たい雨。



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ここは第二次世界大戦時、ナチスにより殺された1万人以上の人々を慰霊するため造られた場所だ。



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例えお前たちが私たちに銃を向けようと、私たちは誰1人としてお前たちを殺す事はなかった、という非暴力による訴えをここに描いているという。



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そして印象的な3つのモニュメント
これらは拳の形を象ったものだ。
大小様々な拳は男性、女性、そして子供。
多くの家族が殺された事を現している。



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ナチスによる大虐殺は、ドイツやポーランドだけではなく幅広く行われた。
セルビア人、ロマ(ジプシー)、ユダヤ人たちが1万人以上、ここニシュで虐殺されたという。
1942年2月から1944年9月まで、大量虐殺は実行された。



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3つの拳の記念碑は、ユーゴスラビアの彫刻家イワン・サボリッチによって製作、1963年10月14日に公開された。
歴史的価値のあるこの場所へ、セルビアへ訪れた際は立ち寄る価値があるだろう。



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