遺棄された戦闘機 MiG-21 & Su-22 の墓場 - The Abandoned Fighter MiG-21 & Su-22 Graveyard -
2018
09
日本では考えられない……というものが、平然とそこにある時に遭遇した時のこの気持ちの昂りは、なんとも上手い言葉が紡ぎ出せないものである。

ソビエトの第三世代軽量超音速戦術戦闘機、MiG21。
社会主義側でいえばMiG、資本主義側でいえばF-4が冷戦時代のベストセラーだったという。

NATOコードネームは“フィッシュベッド”。
魚の寝床よりも魚の頭のように見えたのは私だけだろうか。
迷彩柄のボディに真っ赤に塗られたその頭。
挑発的とも取れる個性的なフェイスに釘付けになってしまう。
そして竹槍のように突き出たアンテナ。
本当にそのまま特攻をかまして相手を突き殺してしまいそうだ…。
(追記4/10
こちらはMiG-21ではなくSu-22という機体だとご指摘がありました。
教えてくださいました方、ありがとうございます。
ソ連のスホーイ設計局が開発した超音速ジェット軍用機で、Su-22(Су-22)はSu-17の輸出向けの派生型だそうです。戦闘爆撃機と分類されるが実際は偵察コンテナを搭載した前線偵察機としても重要な機体で、マルチロール機と言える多用途機である、と。)

ミコヤン・グレヴィッチ設計局…MiGで開発され、1959年よりソビエト連邦空軍で運用が開始された。
マッハ2クラスの第2世代ジェット戦闘機。
同時期にデルタ翼を採用したSu-9とともに、運用現場では“バラライカ”の愛称で呼ばれた。
旧東側諸国や途上国に輸出され、ライセンス生産、コピー、改良も数多く行われている。
シリーズ総生産数は13,000機以上、運用国は56ヶ国を超えた。
まさに、ベストセラーの名を欲しいままにしていた事だろう。
1975年にはソ連でMiG-21の生産が終了しているが、中国ではコピー品・殲撃七型の生産を2016年まで続けていた。




機体はMiG21だが鼻先に1本の菅が出ているのが通常型(ピトー管という速度計測器でどんな飛行機にもある設備)のMiG21で、アンテナがあるのが第三世代のMiG21MF、これは偵察機だ…と、友人の弁。
独特なとんがり頭のフォルムが一度見たら忘れられない、実に印象的な廃戦闘機だった。
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