オリンピックの負の遺産、ギリシャの廃空港 - The abandoned airport in Greece. The negative legacy of the Olympics -
2019
07
2004年、アテネオリンピック。
ギリシャの財政を混迷極まる程に圧迫させた直接的原因がそこにある事はご存知だろうか。

2002年、ユーロに加盟した事で資金調達を楽に行えるようになったギリシャ政府は大量に国債を発行した。
アテネオリンピックを口実に新国際空港や地下鉄、高速道路などのインフラ整備を大規模に行った。
実際アテネの地下鉄は分かりやすく便利だ。都市の規模感と状況に見合わぬものがあるなと感じたのは自分だけかもしれないが。
関連支出の総額は当初計画から倍増し89.5億ユーロ(約1兆円)に膨張。その後も年金受給者や公務員への厚遇で国債を刷り続け、国の借金はどんどん膨らんでいった。
そして日本も、ギリシャと全く同じ道を辿っている。正直、自分は東京オリンピックには懐疑的だ。今のこの都市で、この国で行う意義は本当にあるのだろうか。2021年確実に訪れるであろう大不況。犠牲になるのはいつだって弱者だ。

そんな事を考えながら、このアテネオリンピックの残した遺産の一つを眺めシャッターを切っていた。

まだ美しい状態とも言える飛行機たち。雨風に晒されるが侭に。
この飛行機が置かれている部分は博物館として解放されているが、空港部分は廃墟であると地元住人が言っていた。





アテネからアテネへ―オリンピックの軌跡
スポンサーサイト