青森近代建築巡り - Modern architecture in Aomori -
2020
01
数年前、青森に遊びに行った時のお話し。
夜行バスにどんどこ揺られ、弘前到着後友人と合流し国登録有形文化財のスタバ・旧第八師団長官舎へ。
当時午前中には売り切れになるというプリンを朝から食しぬらりぬらりと近代建築を見に行った。

…と、その前に何やらカオスな美容室を発見。

『やっと見つけた私の美容室』
まだ残っているのだろうか…
誰か髪を切って来て欲しい。

友人と共に向かったのは旧東奥義塾外国人教師館。

それよりも可愛いミニチュア洋館の方が気になる…。

とてもよく出来ている。

が、一部廃墟化していた。

「よかったね、街中にミニチュアの廃墟があって」
「う、うん…」

流石に今はもう修繕されているだろうか。






さて、ミニチュアを堪能したところで旧東奥義塾外国人教師館へ。

1903年(明治36年)弘前市立東奥義塾に招かれていた英語教師の宿舎として建設されたもので、
1987年(昭和62年)の同校移転時に市に寄贈され保存・一般公開された。
そして1993年(平成5年)青森県重宝に指定された。

近代建築に普段余り興味なさげな友人も楽しそうに見学していた。


可愛い螺旋階段。残念ながら一番上へは行けない。
沢山の窓があるのも、この建築物の特徴だ。

弘前市立東奥義塾は1872年(明治5年)に開校しており、当時から外人宣教師が英語教師として招かれていた。
しかし特別な宿舎は記録になく外人教師館として建築されたのは1980年(明治23年)だった。
同時に進められていた焼失した校舎の再建と共に、堀江佐吉が設計施工したといわれているが、
1899年(明治32年)に火災に遭い焼失。現在再建された建物が残されている。

こういった建築物の床上を歩く時の、木造独特の軋みの音がとても好きだ。








一階部分は喫茶店となっている。次回ゆっくりお茶をしてみたい。

そして次に向かったのは、盛美園。
弘前市ではなく平川市にある、津軽で盛んであった大石武学流の造園を代表する日本庭園である。

冬ならば、もっともっさり雪が積もっている状態の庭園を見た方が、
きっと楽しいだろう…。

目当ては庭園内にある近代建築、盛美館。
庭園を眺めるために建てた和洋折衷洋式の美しい洋館だ。
一階は純和風の数奇屋造り、二階はルネッサンス調を漂わせる造りとなっているが、
残念な事に現在二階は一般公開されていない。
本州の最果てに咲いた明治文明開化の面影がそこにある。





なんと趣深い厠、この厠でしゃがみ込んだ侭読書や物思いに耽る事が出来そうだ。

そういえばこちら、借りぐらしのアリエッティの舞台ともなったそうだが、
冬場だと寒い上に池の水も抜かれ悉く枯れ景色、とてもじゃないがアリエッティどころじゃないので
緑豊かな季節に訪れた方がいいかもしれない。

友人と「こんな寒さじゃアリエッティ死ぬわ」なんて話しながら見学をしていた…。
当方、アリエッティを観たのは盛美園を訪れた後だったが。


青森は第五十九銀行、弘前市立図書館、陸軍 第八師団長官舎など、近代建築の宝庫だ。
見所が多いので落ち着いたら再び訪れたい。
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