アルバニアの廃工場 - An Abandoned Factory in Albania -
2021
10
正直このエリアは、もっとみっち粘って開拓したかった。
アルバニアはかけた時間の割には尽く消化不良に終わったのでいつかまたリベンジをしたい。
一番の目的地は永遠の憧れと夢の侭でありそうだが。

アルバニアの、なかなか素敵な廃工場。
管理人が撮って良いよと気軽に言ってくださるのは有難い。

第二次世界大戦末期1944年11月29日、アルバニアはパルチザンとソ連軍による全土解放が行われた。
アルバニア共産党を中心とした臨時政府による統治が開始、1946年には王政が廃止され
エンヴェル・ホッジャを最高指導者とする共産主義国家アルバニア人民共和国が成立した。

暫くはソ連の強い影響下で国家運営が成されたが1961年の中ソ対立を契機に対ソ連批判を展開。
ソ連と袂を分かち中華人民共和国に接近。一気に親中化し経済援助と軍事支援を受けた。
1970年代に中国の支援を受け巨大な工業用地が設立された…が、その恩恵も今となっては夢の跡……
その廃墟がこうして残っていたりする。
周辺地域には共産主義時代の13以上の工業用地(鉄骨業、木材加工業、タバコの製造、煉瓦作りなど)があったという。

煉瓦の建物を破壊し転売する者もいるらしい。
そして縦に積みたくなる世界共通の人間の心理とは一体。


1978年には中国からの援助も失い、アルバニアは世界唯一のマルクス・レーニン主義国家を掲げた。
1980年代には欧州一の最貧国とまで揶揄されるほど鎖国で経済は停滞、そして1985年指導者ホッジャ死去。
1990年代に流行したネズミ講の破綻を契機とする暴動は余りに有名だろう。
降下するジェットコースターのように崩壊していったアルバニア…
今現在も『欧州一の最貧国』である事には変わりないかもしれない。
(モルドバも欧州一の最貧国と言われているがどちらがワースト1となるのだろうか)

ゼロから創造するより、崩壊したものを再び構築する方が遥かに難しいと私は思う。
何事においても。









アルバニアインターナショナル―鎖国・無神論・ネズミ講だけじゃなかった国を知るための45カ国
(共産趣味インターナショナル VOL 1)
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