ロシアの街中に残るモザイクと一部廃墟と化した観光地(現在修繕済) - Mosaic art and Abandoned Place in Russia(Vladivostok) -
2021
16
その日、私は目的もなくウラジオストクの街を徘徊していた。
午後から大雪となるらしいのでその前にとりあえず歩いておこう、と。

街を歩く時は上を見上げて歩いてばかりではあるのだが、
こんな時いつも好きなアニメのキャラクターたちの会話を思い出していたりする。
「地球の連中って、なんで見上げるばっかりで、見下ろさないんだろ?」
「地面から離れたくないからだろ」
妙に何故か耳に残っている。
ふと、タイルで作られたモザイクアートを見つけた。
あれはなんだろう、行ってみよう。

この作風は浜辺で見たソビエト時代のモザイクアートと同じだ、同作家の作品だろうか。
…と思ったらそうだった。アレクセイ・オヌフリエンコ氏の作品だ。
浜辺にあった作品は、作家の許可もなしに勝手に色を塗られ“修繕”されたという。
実に悲しい事だ。



此方は手付かずで放置といった様子だ。
落書きが勿体ない。


悪ガキが打ち上げたのであろう花火もその侭に。

ウラジオストクの象徴的光景を隣接する廃墟(…と言って差し支えないだろう)の中から。
元々土産屋だったらしい。何故このような事になってしまっていたのか。
そう遠くもない内に修繕されそうではある。分からないが。



廃なる時間は刹那でしかない。
恐らく次に訪れる事があったら再び土産屋として復活している…といいな。


行きは歩き、帰りはケーブルカーで。

景色は全然違うが香港を思い出しながら乗っていた。
外はどんどん白くなっていく。
ずっと晴れ渡っていた旅、後半戦にして漸く雪が降った。
前にモスクワや北コーカサスを周遊した時もそうだった。


外に出ると思わず「うわっ」と声が出た。

雪がドサドサ降るしここが何処だかよく分からない。まぁ駅の方に歩けば何とかなるだろう。

見知った道路へ出て一安心。
嗚呼、いよいよ雪が本当に酷くなってきた…とその前に折角なので腹も減っているし
北朝鮮レストランへ行こう。
バスに乗ってウラジオストク駅から灯台方面途中にある北朝鮮レストランへ。
どうやら有名らしく日本人観光客もかなり訪れているようだ。
私の友人も勧めてくれた。

店名は『カフェ 平壌』そのまま過ぎて良い。

尚、店内の写真撮影は一切禁止された。
スマホでもダメ、料理の写真だけでもというのもダメ。
しかしネットには写真が溢れかえっている為、単に女性一人客で日本人というので警戒されたのか…
理由は不明である。

ちなみに注文したものは冷麺とチヂミとユッケ。
日本国内でユッケが食べられなくなって久しいが、ここでなら存分に堪能する事が出来る。
テーブルに運ばれてきたそれを店員さんが混ぜてくれる。
ちょっと冷凍部分が残っており「シャリッ」としたがそれでも美味しかった。
冷麺もきちんと美味しい、チヂミは若干油っこかったがでも美味しかった。
店を出ると雪が更に酷くなり、とてもじゃないが観光どころじゃないので一度ホテルへと戻った。
夜には吹雪になっていた。
※廃墟化していた土産屋は、現在修繕済だそうです。
はじめて旅するウラジオストク
スポンサーサイト