旧ソ連のアンテナフィールドと軍事都市跡 - Abandoned Soviet-era Antenna Field & Abandoned Military Area in Georgia -
2022
04
旧ソ連の嘗ての軍事都市を目指し、私は朝一番で走り抜いていた。
都市の入り口に雄々しい石像。
居住区部分には今も人が住んでいるので完全放棄ではないようだ。

恐らく管理業務を民間に委託しているのだろう。
近所の農夫が兼務しているようだった。
そして彼は全くフレンドリーではない。

それでも旧ソ連の痕跡の上澄を啜るが如くこの目に焼き付ける事が出来たので、良い。

この勝利という名の軍事都市は、1943年3月ロシア連邦軍参謀本部情報総局により建設された。

枯れた草原に無数の棒のようなものが突き立っている。牧歌的光景に似つかわしくない不穏な違和感を覚える。
鉄塔から斜めに張られたケーブルが無線電波用のアンテナだよと友人が教えてくれた。

そして無線のアンテナ。銀色テカテカ、この手のアンテナを旧ソ連の廃墟で見たのは初めてだった。

恐らく衛星回線で受信した情報を地域に無線送信するため(又はその逆)の中継局だと思う、と友人。
この手の分野は詳しくないので、彼の知識にいつも助けられている。
現地から写真を送る時は同時に生存報告も兼ねているので、私は一人だけど独りじゃないなと安心感も貰える。
そして帰国後調べたらやはり無線傍受と戦略的無線偵察が行われていた場所である事が分かった。

余り長居すべき場所ではないので、足早に次の目的地へと向かった。
未承認国家 アブハジア
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