北朝鮮・中国との国境の町ハサン - Khasan(Russia), a border town with North Korea and China -
2022
07
ロシアの真の僻地とは、一体何処だろうか。
北極圏、カムチャッカ、チュクチ自治管区、マガダン、フランツヨシフ諸島…などなど
きっと多くの僻地がある。
そしてここハサンも、僻地のひとつではないだろうか。

そしてハサンは原則的に外国人の入域を禁じており、ロシア国民しか入域が出来ない場所である。
私が訪れた経緯はあえてここには記さないが、過去に某イベントで話した事があるので、
そういった機会にまた詳しく話す事があるかもしれない。
知人はハサンの観光バスツアーに参加し、ウラジオストクからハサンへ到着後拘束、
尋問と書類作成と罰金支払いと散々な目に遭ったと言っていた。
尚、こういった場所で拘束され1度目は恐らく罰金で済む。
しかし2度目は入国禁止を喰らう事になる(…らしい。そして入国禁止は10年という話しを聞いた)。
全ては自己責任で。
因みに過去に国際列車で豆満江駅からハサンへ入域した旅行者の話しを聞いた事がある。
その時はハサンの駅近辺のみ歩く事が出来たらしい。
そこから更にバスでウラジオストクへ行ったとの事だった。

ハサンへ入域する前に北朝鮮目前のゴーストタウン・マヤチノエを見て、
極東の最果ての風を改めてこの身に受けながらオフロードを進んだ。
何やら趣きのある建物は中国・防川村(ファンチュアン村)の展望台。
赤い屋根の建物は監視所だ。
中国側の観光客から私の姿も見えていたりするのだろうか、流石に遠いか。

居住エリアから少し外れると廃墟と化した建物が多い。

軍事関連施設。

あれがハサンの居住エリアか。

年越しの花火の残骸だろうか。
ここでカウントダウンをしたら中国側から上がる花火なども見る事が出来るのだろうか。

裏寂しい廃墟が連なる。

こちらの緑色の小さな監視所は北朝鮮側のもの。

なんだか傾いているように見える木造の監視所がロシア側。

北朝鮮から極東ロシアへ入国する列車はウスリースクが終点だと聞いた。

線路を越えると…、これが見たかった。『Хасан』。

入域したところですぐに移動するしかないような場所なので、必要最低限の都市機能しか備わっていない街のように見える。
ただし軍事基地はきちんとあり「街からは見えないけどこんなに軍人さんいるのね…」と妙な関心を覚えた。

閑散としたロシアの地方都市といった印象だ。

中国国境がすぐそこの湖では子供たちが遊んでいた。風が非常に強い日だった。

補修中のハサン駅。周りには何もない。公園の方に向かうと小さなキオスクがあったが。
駅構内にATMはあるが私のカードは使えなかった。
利用客が一人もいない駅構内にセキュリティの男性は3名はおり、カッサの職員女性も3名は確認出来た。

駅を出て南の方へ歩いていくと長い長い歩道橋があり、渡り切った先には小さな集落のような家々がある。
観光する場所など皆無のハサン。
しかし海洋保護区など美しい自然が残されている事は確かで、ロシア国籍保有者なら事前許可を得れば
自然と触れ合うアクティビティも楽しめるかもしれない。
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