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SATIAN/39 -頽廃放浪記-

廃墟/旧共産圏/未承認国家/国内外の”世界の果て”へ。ヒトノココロノスキマをキリトル頽廃放浪記。

アナクリアの退廃的光景 - The decadent landscape of Anaklia in Georgia -

2022
12


正月明けのリゾート地、余りに寒々しい黒海に面したジョージア西部。



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夜明けも遅く、ゆっくりゆっくり日が登る。



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アブハジア国境が目前のこの地へ、いつかは行こうと思っていた。



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リゾート地…とは言っても、それは名ばかりであり。
2010年、アナクリアはリゾート開発を急速に開始した。
しかし2012年の政権交代後それは忘却の彼方へ…2016年には深海港の建設が始まりアナクリアの投資と雇用、
地政学的な突破口が期待されたがそれも2020年に中止となった。
仮にアナクリアに港が出来れば地域経済は状況は一変するだろう。
プロジェクトによれば最大1万個のコンテナを収容できるようになるらしい。
同国主要港であるポティ港は1500個のコンテナしか収容出来ないのでこれは革新的だ。
アナクリア港は中央アジアとヨーロッパ間の物資輸送の道を開く可能性を持っているのだ。



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立地にも恵まれ一大リゾート地となるポテンシャルを秘めているであろうその地は
まさに宝の持ち腐れと言えるのではないだろうか。



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開発途中の侭吹き荒ぶ強風の中、これまた開発途中のカフェの跡。
2011年に建造開始し一年後には中止された。

ちなみにリゾート区画のすぐ隣の区画は素朴なジョージアの村景色が広がっている。
海岸に沿った大通りを南下していくと目を疑うような光景が待っている。
港の開発予定地であった110ヘクタールの土地に500万立方メートルの砂が山のようになっているのだ。
現在その工事が中断している港のエリアは村との境界線になっている。
風が吹くとアナクリア村は一面砂塵に覆われる。
その砂塵は住人の健康を害し、当然この地域の観光にも害を及ぼしている。



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それでも日々の生活は続き日は沈み夜が明ける。
夜明け前が一番暗いという。
しかしこの村の夜明け後は、明るくなるとは言えず暗い侭な気がする。



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夏の観光シーズンの光景をこの目で見ていないので分からないが、流石に真冬は寂しすぎた。



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天気予報を見るとこの日の風速は42m/s。…台風かな?(確かにカメラを構えるのが困難な程強い風であった)



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宿泊したホテルの近くに、建設途中の侭放棄された中華風の建築物があった。



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まさかジョージアで中国をこんなにも感じる建築物に出会うとは思っていなかった(廃墟化しているが)。



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建設途中の中華料理店と聞いた気がする。



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レトロフューチャー宇宙的構造体と東洋的退廃建築の対比。



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ここへ辿り着いたのは夜だったのだが、オフシーズンの為かラストランは開いていなかったが
ホテルオーナーがくれた蜜柑で空腹を繋いだ。
朝ご飯までの束の間、朝焼けと共に過ごす散歩の時間。



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