ト或鉱山・再来/弐 - 持越鉱山 - 2010 02 0 0 ├廃鉱山 地を這う虫は空を見上げない。其の術すら知る由も無いから。地を這う虫は光を抱かない。其の光すら知る由も無いから。地を這う虫は先を望まない。其の先に見出す術を知る由も無いから。地を這う虫は唯一肉桂の有平を好んだ。口の中で溶けると、少しでも黒い穴が埋まる気がしたからだ。地を這う虫は埃を舐める。地を這う虫は土を舐め硝子に傷つき赤黒く乾涸らびそして死ぬ。続。 スポンサーサイト